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実践ガイド

旅行会社のAI活用:旅程作成の実践ガイド

手作業での旅程作成は、この20年であまり変わっていません。担当者は航空券の予約確認、ホテルのバウチャー、送迎の手配書、仕入先から届く複数のPDFを受け取り、必要な情報を手作業で抜き出し、整えたうえで、旅行者が実際に使える形にまとめます。シンプルな旅行でも1時間かかり、複数の目的地を巡る複雑な旅程では、1日の大半を要することもあります。

2026年6月公開

予約書類から貴社ブランドの日程表まで メール、仕入先のPDF、GDSのエクスポートデータという3種類の予約書類をAIが読み取り、フライト、ホテル、送迎を含む旅程の下書きを作成します。担当者が内容を確認した後、アプリ、Webリンク、PDFで配信します。 予約書類 メール PDF 仕入先 GDS エクスポート AIが読み取り・構造化 旅程の下書き 担当者による確認 フライト1日目 · 09:40 空港送迎1日目 · 11:30 ホテルチェックイン1日目 · 15:00 アプリ Webリンク PDF

AIは、こうした作業の流れを、実務で効果を測れる形で変え始めています。このガイドでは、現在の旅程作成の工程でAIが実際に担う役割と担わない役割、そしてAIを活用したプラットフォームを選ぶ際のポイントを解説します。

旅程作成でAIが解決する課題

旅程作成のボトルネックは創造性ではなく、データ入力です。時間がかかるのは、予約書類を読み込み、その内容を構造化された旅程に落とし込む作業です。出発時刻、ホテルのチェックイン日、送迎の詳細、アクティビティの予約などを抜き出し、日ごとや目的地ごとに時系列で整理します。

これはまさにAIが得意とする作業です。予約確認メール、GDSのエクスポートデータ、仕入先のPDFといった非構造化テキストを読み取り、必要な情報を見つけ出して、構造化された旅程の適切な項目に自動で配置できます。

その結果できあがるのは、そのまま送れる完成した旅程ではありません。正確に構造化された、完成度の高い最初の下書きです。担当者がこれを確認し、内容を調整して、お客様向けに整えます。担当者の判断力、目的地に関する知識、旅行者との信頼関係は、引き続き中心にあります。AIが担うのは、情報の抽出と整理です。

AIによる予約書類インポートの流れ

AIを活用した旅程作成ツールの多くは、次のような流れで進みます。

書類の入力

担当者が予約書類をアップロードまたは転送します。GDSの予約エクスポート、ホテルの仕入先から届くPDF、旅行会社からの確認メール、ミッドオフィスシステムのスプレッドシートなどが対象です。

AIによる解析

AIが書類を読み取り、旅行者名、日付、目的地、予約番号、区間の種類(フライト、ホテル、送迎、アクティビティ)、それぞれの詳細情報を構造化データとして抽出します。

日程表の組み立て

抽出したデータを整理し、日ごとの区間と時間を正しい順序に並べて、日程表の下書きを作成します。

担当者による確認と情報の追加

担当者が下書きを確認し、必要に応じて修正します。そのうえで目的地情報を追加し、文章を旅行者に合わせて整え、貴社ブランドのテンプレートを適用します。

配信

日程表は、お客様が設定したチャネルで届けられます。アプリ、Webポータル、PDF、またはそのすべてから選べます。

重要なのはステップ4です。AIは担当者による確認に代わるものではありません。「予約データはある」状態から「作業の土台となる構造化された下書きがある」状態までの時間を短縮するものです。

この工程でAIにできないこと

旅行業界向けの宣伝ではAIの効果が誇張されがちなため、限界についてもはっきりお伝えします。

予約内容の正確性の確認

ホテルの確認書に誤った日付が記載されていれば、AIはその誤りをそのまま日程表に反映します。元の書類を確認する責任は、引き続き担当者にあります。

現地ならではの知見の追加

AIは仮の内容を入力したり、コンテンツライブラリから情報を引用したりできます。しかし、現地ならではのおすすめ、無理のない日程配分の判断、体験の設計といった、優れた日程表に欠かせない要素は、引き続き担当者の仕事です。

仕入先の管理や変更への対応

運航乱れ、キャンセル、再予約には、引き続き人による対応と仕入先とのやり取りが必要です。

この場面でのAIの価値は限定的ですが、確かなものです。旅程作成の中で最も機械的で繰り返しの多い作業をなくせます。

プラットフォーム選びで確認したい点

AI機能をうたう旅程作成ソフトウェアを比較検討される際は、次の点を確認してください。

どの形式をインポートできるか

自社独自のエクスポートしか読み込めないプラットフォームでは、課題は解決しません。GDSのエクスポート(Amadeus、Sabre、Travelport)、ミッドオフィスシステムの出力データ、仕入先のPDF、確認メールに対応しているかを確認しましょう。

解析の精度はどの程度か

貴社の実際の予約書類を使ったデモを依頼してください。解析の品質はプラットフォームによって大きく異なります。

出力結果を配信の業務フローに連携できるか

AIインポートが役立つのは、作成した日程表が、お客様への配信に使っている同じシステム(アプリ、Webポータル、PDF)にそのまま流れる場合です。インポート専用のツールで別の書類ができ、それを整え直す必要があるようでは、大きな時間短縮にはなりません。

ホワイトラベルに対応しているか

自社ブランドに力を入れてきた旅行会社にとって、旅行者向けの出力にプラットフォーム側の名前が表示されると、その取り組みが損なわれます。

mTripのAI Import Wizardの特長

mTripの旅程作成ツールにはAI Import Wizardが搭載されています。GDS、ミッドオフィスシステム、仕入先のPDF、メールのエクスポートから予約書類を読み取り、mTripのプラットフォーム上で構造化された日程表の下書きに変換します。完成した日程表は、mTripのホワイトラベルのチャネル(アプリ、Webポータル、PDF)から、貴社ブランドで配信できます。

Import Wizardは、日程表に関わる一連の業務を扱うプラットフォームの一部です。予約情報の集約、情報の追加、配信、リアルタイムの更新、旅行者とのコミュニケーションまで対応します。

→ mTripの旅程作成ツールの仕組みを見る(AIインポート、複数ソースの予約情報の集約、ホワイトラベル配信を含みます)

よくある質問

日程表の作成で、AIは旅行会社の担当者に代わるものですか?

いいえ。AIが短縮するのは入力作業、つまり予約書類を読み取って日程表の下書きに整理する工程です。お客様向けの確認、パーソナライズ、仕上げは、引き続き担当者が行います。担当者の判断力、目的地に関する知識、旅行者との信頼関係は、完成した日程表の中心であり続けます。

日程表の作成で、AIにできないことは何ですか?

AIには、予約内容の正確性を確認することはできません。ホテルの予約確認書に誤った日付があれば、そのまま再現します。また、コンテンツライブラリを超えた現地の知見を加えることや、仕入先との窓口の管理、運航乱れへの対応、再手配も行えません。これらは引き続き人の手による対応が必要です。

AI機能をうたう旅程作成ソフトウェアでは、何を確認すべきですか?

確認したい点は4つあります。1つ目は、どの書類形式をインポートできるか(GDSのエクスポートデータ、ミッドオフィスの出力データ、仕入先のPDF、メールの予約確認)。2つ目は、貴社の実際の書類での読み取り精度。3つ目は、出力結果を既存の配信フロー(モバイルアプリ、Webポータル、PDF)にそのままつなげられるか。4つ目は、旅行者向けの出力が貴社ブランドのホワイトラベルになっているかどうかです。

mTripのAI Import Wizardは、どのように動作しますか?

GDS、ミッドオフィスシステム、仕入先のPDF、メールのエクスポートデータから予約書類を読み取り、mTripのプラットフォーム内で構造化された日程表の下書きに変換します。完成した日程表は、貴社ブランドで、mTripのホワイトラベルのモバイルアプリ、Webポータル、PDFのいずれかから配信できます。

貴社の予約書類でAI Import Wizardをお試しになりませんか。